「鹿がすごいいたね」修平は “おはよう” の替りに、部屋の前で待つ加奈に声を掛けた。

「えっ、見ませんでしたよ」

「窓の下にたくさんいたよ」

「セドナまで、どれ位あるんですか」
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「いまのところ良いんじゃない」珍しく美奈子がレストランを指定してきた。

「どこでしたっけ、あのレストラン思い出しちゃいました」
95 AZ-89号線

「車、ここまでお願い」と、修平の背中に声を掛けた。
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「どうしよう」

「加奈ちゃんさえよければ、僕たちの部屋はどう」修平の言葉で、困惑した加奈の表情が明るんだ。
「何があるんですか」加奈の問いにも答えない。

「早く戻って」ホテルの中庭に戻ると修平は

「写真だけ撮ってくる」と言って、元に戻った。2~3分程して戻ってきた修平は、息を切らしていた。
「やだ、気持ち悪い」美奈子と加奈は後退りした。

「気持ち悪いから、そんな写真消してよ」美奈子の口調が強かったせいで、もうワン・ショットの写真は見せることができなかった。

「あれ、ダブルベッドだ」修平の声に、すかさず美奈子が反応する。
「気にすることないよ。何か、合宿みたいで楽しそうだよ」

「もう6時半になるから、ご飯にしない」美奈子が提案した。

「ちょっと早いけど、そうしよう。休んでると、外に出るのも面倒くさくなるから」
「いや外ってのは、部屋の外って意味だよ」

「そんなに子供っぽく見えるんですかね」

「外は寒い。スヌーピーは、木が邪魔して分からなかったわ」「美味しいもの食べてると、それだけで幸せね」

「明日の予定だけど、1日フリーにしない」デザートを食べ終わる頃を見計らって、修平が提案した。
「私は、ぷらぷらとショッピングしてきます。おじさんは、何するんですか」98レストランの朝食

「あの娘可愛いわね」美奈子の声で我に返った。

「今何時」

「もう1時過ぎよ。お昼どうするの」

「朝結構食べたからな、でも軽く食べとかないと夜まで持たないかもね」

「私はいらないわ」

「レストランで何か頼んでくるわ。何か飲む?」

「これからのスケジュールは」と聞いてくる。

「ここに居るつもりだけど」

「ほんとに、一日中居るの」

「ああ」

「お土産とか買いに行きましょうよ。あと、ラスベガスしかないのよ」
「私の友達や近所のお土産もあるから、これ食べたらちょっと付き合って」

美奈子の強引な誘いに、返事をせずに頷いて答えた。
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「お土産、チョコレートでいいんじゃない」

「どこかにあるの」
「どれ?」修平はその方向を見たが分からなかった。
99スヌーピーロック
「いや、美奈子とちょっと買い物に行ったよ」

「私も買ってきちゃいました、お土産」

「何買ったの」

「ターコイズのネックレス、奮発しちゃった」

「きっと美奈子も、おんなじようなもの買ってると思うよ」

「えっ、本当ですか」

「ああ。加奈ちゃん座ったら」修平はテーブルの反対側にあるビーチチェアをすすめた。加奈はタオルを取りチェアに敷いている。
「おじさん、ターコイズって、どんな意味があるか知ってますか」
「あんまり興味なさそうですね」

「いや、そんなことないよ」

「本当かな」それでも加奈は続けた。
「加奈ちゃん、あの岩山見てごらん」修平と加奈の視線の先には、夕陽に輝きだしたレッド・ロックがある。赤い山は夕陽を受けて、黄金色に輝きはじめていた。

「そんなことないですよ、空とか宇宙がなかったら、もともと生命なんて生れてないですもん。宇宙でビッグバンがなかったら、母なる大地も生れてないんですよ」

「おじさんと美奈子さんも、そんなですか」

「男の人って、そんなこと考えてるんですね」
「おじさん、実は私、結婚申し込まれてるんです」
「お祝いじゃなくて、式に出てもらいますからね。だってもう、おじさんと美奈子さんは、両親みたいなもんですから」加奈はいたずらそうに笑った。
「そろそろご飯にしましょうよ。今日は何ですか?」修平はその問いを待っていたかのように答えた。
「あら加奈ちゃん、話したの」
「そんなことないですよ、タイミングで、何となくそうなっただけですから。何か男の人には、いまいち話しづらくって。おじさん、ごめんなさい」

「うそうそ、気にしちゃいないよ。さっ、食事に行こう」


「ちょっと早いけど、加奈ちゃん婚約おめでとう」修平が音頭を取る。
「それも聞いてますよ、ねえ加奈ちゃん」顔を上げた加奈の瞳には、涙があった。
「何かしこまってるの、祝いの席に涙は禁物よ」美奈子の言葉に加奈は頷いたが、返事はなかった。

「さっ、お祝いだから日本酒でも飲もうか」

「それはあなたが飲みたいんでしょ」ここでやっと場が解れた。


「今日もいい天気になりそうね」

「ほんとですね」美奈子の独り言のような問いに、加奈は殊勝に答える。修平はあれから眠れずにいたが、寝たふりをしていた。

「加奈ちゃんとも、今日を入れてあと3日ね」

「はい」
「ええ、そう思いました。すっかり口数が減っちゃうんだもん」

「そういう人なのよ。優しいっていうか、子供っていうか」

「でも男の人って、そういうところが魅力なんですよね。すごく大人に見えたり、子供っぽく見えたり」

「あら、加奈ちゃんの彼もそんな人なの?」

「ええ、まあ」
 1時間ほどたっただろうか、シャワーを浴び化粧を終えた美奈子が修平を起こす。
「おはようございます。早く起きないと美奈子さんに叱られちゃいますよ、おじさん」

「今日のスケジュールは」

「これからここで、朝ご飯。その時話すよ」


「ヴォルテックスって何よ」修平の口調に気付かないのか、お構いなしなのか、美奈子はいつもの通り聞いてきた。

「だから、そのヴォルテックスって何なのよ」美奈子が少しイライラしはじめた。

「ふ~ん」美奈子はどうでもいいような、気のない返事をした。気持ちのほとんどはヴォルテックスではなく、目の前にある朝食に向いているようだ。案の定美奈子の
「そのヴォルテックスに行くんですね」と聞いてくる。

「うん、まずベルロックって所に」

「私、何だか楽しみになってきました」加奈は笑顔で続けた。

「私もそう思います」加奈も同意する。その横で美奈子は聞いているのか、いないのか、黙って食事を進めていた。

「そうね」と、加奈の

「そうですね」がシンクロした。

「明日はこの川の向こう側から、もう一度見てみようと思うんだ。さっ、1時になるからお昼にしよう」加奈の元気な

「賛成」の声で、3人は同時に立ち上がった。

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「日本から来たの」と話しかけてきた。加奈が

「そうですけど、どうして」と聞くと

「この店、日本の有名な雑誌で紹介されたのよ」と答える。

「それで来たんでしょ」

「いや偶然よ」

「この後少し早いけど、チェックインしよう。昨日のんびりしたら休み癖がついちゃったみたいだ、部屋で休もうよ」

「私は洗濯するわ」

「私もです」美奈子に加奈が続いて、笑顔で答えた。
「加奈ちゃん、車の中で待っててくれる」

「どうして私、車の中なんですか」
「あっ、そうだったんですか。ということは、私はタダってことですか」
「150ドル位かな、安いよね」
「プールもいくつもあるし、室内プールもありますよ。ランドリーは、ここだわ」「よく寝てたわね」美奈子の声で目を覚ましたが、思考回路はまったく働かない。ここはどこだろう、何時だろう、修平は少し狼狽していた。

「今日はこれからどうするの。もう5時半だけど」
「エアポート・メサって所で、夕陽見ようと思ってるんだけど」

「あら、いいわね」強い陽射しを嫌う美奈子が賛成した。

「受け売りだけど、エアポート・メサも強いヴォルテックスがあるらしいよ」

「日没は7時ちょっと過ぎだから、もう出なきゃ行けませんね」

「加奈ちゃん、そんなに慌てることないよ。ここのすぐ近くだから、10分位じゃないかな」

「すごい人ですね。お祭りみたい」

「向こうから登るんだぜ」修平たちが登ってきたルートと反対側を指差している。
「日本人か」男の顔は陰になり最初は分かりづらかったが、よく見ると60歳代と思われる老人だった。

「今日のご飯はどうするの」タイ・レストランでの昼食が遅かったせいか、修平は空腹を感じていないし、声を掛けた美奈子も、そして加奈も、同じ思いで居るに違いない。
「賛成です」ルームミラーに、加奈の笑顔が映った。

「加奈ちゃんは、どこで寝るの」修平が下りかけの階段から声を掛けた。

「私、リビングにします」

「ベッドにしといてあげるから、お風呂入っておいで」

「わぁすごい、これじゃかえって眠れないかも。きっと朝起きたら、隅っこの方で寝てるんですよね。私貧乏性だから」
「大丈夫だよ、ここでワイン飲んでるから」
「いよいよ明日が最後ね」

「明後日だよ」

「あら明後日はラスベガスに、行くだけじゃない。実質的には明日が最後よ」

「まあね」

「明日はちゃんとしたレストランで、お別れ会しましょう。あなた今日も元気なかったわよ」

「そうかな」

「そうかなじゃないわ、加奈ちゃんだって気にするでしょ」

「分かったよ。でも自分なりに、整理は出来てるんだけどね」

「出来てないから元気がないんでしょ、こういうことって男の方が引き摺るのよね」

「済みません、お先にいただきました。ジャグージ、気持ちいいですよ。お湯入れてますから」

「じゃ、おやすみ」



「おはよう」修平が声を掛けると

「あら今日は早いのね」美奈子が嫌みを言ってくる、やり切れない気持ちに追い撃ちをかけるような言葉だった。

「今日のスケジュールは」

「何時に出るの」キッチンの横の棚に置いてある時計を見ると、8時半を指していた。

「9時半くらいかな」何となく計算して言うと

「あら私たちもう用意できてるから、もっと早くにしましょうよ。お昼も早くしたいし、朝はこのコーヒーだけだもん」
「おじさん、贅沢じゃなくって普通のところでいいですよ」
「明日が最後の日ですよ」
「えっ、何ですか」
「スヌーピーだよ、ほら、ひっくり返って、足上げてるだろ」

「加奈ちゃん、何でも好きなもの頼んで。今日は奢りよ」メニューに見入る加奈に、美奈子が声を掛けた。

「えっ、そんな申し訳ないですよ」

「気にしないで。この旅でいろいろ勉強させてもらったのは、私たちの方なんだから」
「そうそう、2、3日の短い旅行でも、二人っきりだとつまんないことで言い争いになったりするんだよ」

「お二人がですか」

「どこの夫婦だっておんなじだと思うよ。緩衝材じゃ言葉が悪いけど、加奈ちゃんのお陰かなって思うよ。ほんとに、ありがとう」
「お礼の言い合いになっちゃたね。さっ、もういいからご飯にしよう。さっきからウエイターが呆れているよ」
「この車とも、明日でお別れですね」

「寂しいこと言わないでよ、加奈ちゃん」

「何か2週間以上も一緒に走ってたかと思うと、愛おしいですよね」
「明日は結構走るんですよね」

「うん、500キロはあるね」

「頑張ってくださいね、おじさん」

「加奈ちゃんも寝ないでね」

「分かりました」加奈は明るく笑って返した。
「加奈ちゃん、洗濯しない。明日ラスベガスだから、最後の洗濯よ」
「そうよ、日本に帰って洗濯物見ると嫌になっちゃうから」
「セドナに来て、最初はあれって思ったけど、後半は俄然良くなったね」

「加奈ちゃんのこともあって、感傷的になったからじゃないの」

「いや、ヴォルテックスかもよ」修平の言葉に、美奈子と加奈が顔を見合って笑っている。夕陽を受けた2人の顔が、とても美しかった。セドナ商工会議所観光局 http://www.visitsedona.com/
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